2023/10/14 まっすぐ走らないランクル 左によるランクル 原因 修理 修正 ~ランクル・プラド・サーフ・シルビア・スカイライン・GTR・86・RX7・L型・旧車・中古車のことなら PARTY 熊本へ
◎今回はまっすぐ走らず、左によってしまうというランクル80の修理を御紹介致します。
◎宮崎県O様からの御相談、御来店です。
※ランクルやハイラックスがまっすぐ走らないという御相談はとても多いです。
多くの場合が、ピンポイントの故障原因ではなく、複合的な故障原因によります。
複合原因ゆえに、完治に向けては、整備士として多くの注意を要します。
◎その1・前後ブレーキキャリパーのオーバーホール
はじめに各部の目視点検・曲がり点検・サイドスリップ点検・簡易水準器点検などを済ませました。
少し気になる点もありますが、『コレだ!』というような大きな曲がり・不良はありませんでした。
ゆえにオーソドックスな箇所からアプローチします。
若干ですが左側キャリパーの動きが悪かったので、4キャリパー共にオーバーホールしました。
◎キャリパーオーバーホール完成後に、一旦車輌を整備リフトから降ろし試運転します。
左による度合いが少しマシになりましたが、完治ではありません。
とは言え、マシにはなったので予想通り故障原因の1つ目解決ではあります。
◎その2・フロントハブのオーバーホール
ここもまっすぐ走らないランクルの要注意ポイントです。
要注意ポイントなのに、長年にわたり何の整備も行われずハブガタ不良がある車輛が大多数です。
最悪の場合は、整備不良よるハブガタが大きくなりすぎてタイヤがブレーキシステム丸ごと外れます。
大事故に直結します。
◎この車輛は、酷くありませんでしたが、それなりのハブガタは有りました。
常に雨水などを受ける場所なので、サビの発生もよく起こります。
しかしながら左右共に似たような状態で、ここも原因の一つという感じです。
適切なタイミングでハブオーバーホールを行ったような感覚です。
◎その3・リアハブもオーバーホール
ハンドルを切らない、重たいエンジンも真上にはいないリアハブは比較的にストレスを受けにくいです。
しかしながら、30才になるランクルなのでフロントと同時施工します。
◎前後のハブオーバーホール完成後に再び試運転を行います。
左による症状はずいぶんマシになりました。原因2つ目を解決です。
この時点で人によっては気にしないレベルまで改善しました☆
しかしながら、完治ではない。
◎その4・直進力の強化
街乗り車輌と聞いているので、通常考えにくいですがフロントホーシングの曲がりを再び疑ってみます。
(※整備前の簡易点検でも少しだけ気になっていた)
精密な赤外線アライメント測定を行うと左右のキャンバー数値が若干異なります。(一輪が若干NGかな~という数値)
何かしら外的要因により、ホーシングがわずかに歪んでいるのかもしれません。
わずかな歪みですが、これも原因の一つでしょう。
◎O様に御相談の結果、高額なホーシング本体交換までは行わず、その代わりに直進力を強める作戦になりました。
(※費用対効果の観点による)
作戦方針はアフターパーツ装着によりキャスター角を寝かせます。
人によっては気にならないレベルの『左による』なので、キャスター角増加にて、さらなる直進安定の高フィーリングを狙います。
◎完成
その1~その4の合わせ技アプローチにより、完治といえるレベルになりました。
やはり今回も、各部が少しづつ悪さをし、結果として左に寄ってしまうという故障でした。
まっすぐ走る愛車にO様はとても喜んでいらっしゃいました♪ 何より励みになります♪・・・完
※この手の修理内容は多くの時間を要しますが、お困りの際は御相談ください。
株式会社PARTY